住宅設備として人気の「 ウォークインクローゼット 」。
衣類などを収納するスペースで、中で着替えが出来てしまうほどの余裕のある空間で、配置場所は主に寝室の一部や隣接する箇所。
弊社施工事例では、近年1階のランドリースペース横や玄関に近い出入り口に設けたいというご要望も増えています。
しかしいざ設置しようとなると、
「2帖あれば十分なのか?」
「いや4帖は必要なのかな?」
と、なかなかイメージが整わず多くの方がその大きさで悩みます。
実際のところ、3帖のウォークインクローゼットには一体何枚の服が掛けられるのか?
そんな 気になる? を検証してみました。
社員の服を集めて、藍舎モデルハウスで実験!
「3帖のウォークインクローゼットには一体何枚の服が掛けられるのか? 」を検証すべく向かった、市原市ちはら台東にある藍舎の和モダンモデルハウス。
2階の寝室に隣接して、3帖のウォークインクローゼットがあります。
まずはスタッフ全員よりありったけ集めた衣類を、準備のために室内へ運び込みます。
もくもくと。
片手に約7本のハンガーを掛けただけでこのボリューム!
沢山あるので、テンポよく!
どんどんどんどん運びこみます。
集めた衣類の中に、とっても目をひくヒョウ柄もありました。
本社より運搬車両も複数台にわけ。
大型車にも積めるだけ積み、人力を駆使して運びこむこと約1時間・・・
どどんッ!!!? ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
7帖の寝室にびっちり敷き詰められるほどの服が集まりました。
なんと、合計310枚!
そんな大量の洋服の中でもやっぱり目をひく元気なヒョウ柄。
とっても気になります・・・(笑)。
運びこんだ衣類の種類
たっぷり、どっさり、運びこんだ衣類たち。
その内訳を細かくみてみましょう。
まずは、 スーツやコートなどのアウター、厚手でちゃんとしたハンガーに掛かっていた服 / 152着
続いて、 シャツなど、普通のハンガーに掛かっていた服 / 約95着
最後に、 ニットなど、衣装ケースに畳んで入っていた服 / 63着
「 人一人当たりの オールシーズン着用可能 で 管理に最適な枚数は、多くても100枚までが扱いやすい。 」という文言を拝見したことがあります。
今回集めた衣類は、ほぼすべて大人用のスタッフ私物。
合計310着という枚数は、3人~4人成人家族分の衣類量と近くなるかと思います。
運びこむぞ!3帖のウォークインクローゼット
集めた衣類を運びこむのは、藍舎モデルハウス2F。
図面下にあるのが、今衣類を補完している和室で、下記戻りの丸部分。WCと記されているのが今回の主役、3帖のウォークインクローゼットです。
このウォークインクローゼットの中には「 枕棚 + ステンレスパイプ(幅約240cm)× 2列 」が設置されています。
そこへ衣類をどしどしかけて行きます。
あまりの量に無言で集中。
とにかくもりもり掛け進めます。
クローゼットの中を駆けまわる姿は?
まるでアパレル店員さんですね(笑)。
310着収納完了!
女手二人で作業を進め 310着 すべて無事に掛け終わりました。
そこで早速 気になる! を調査。
「 衣類を両サイドのバーにかけると、どのくらいの通路幅が確保できるのか? 」を検証してみました。
その通路幅は約60cm!
「 60cmという幅は、人が通るのにストレスを感じない最低限の広さ 」と言われ、男性より肩幅の狭い女性であれば通路の中央にたってもゆとりがありますね。
し・か・し。
ちょっとムシできない残念ポイントは「 ハンガーに下がった洋服の密集度 」。
写真からもわかるように、洋服が窮屈そうにひしめき合っています。
ううん・・・。
やはり、これでは服が取り出しにくい。
押し広げないと抜き出せないので、シャツもシワになってしまいそうです。
ずっと注目のヒョウ柄も伸びちゃいますね。
この密集度はあまり現実的ではないです。
ということで・・・。
どのくらいの間隔で服を掛けると使いやすいのかを検証!
まず最初に、コートはコートごと。ニットはニットごとなど、衣類を種別ごとに分別する「 カテゴリー分け 」を行います。
さらにそこから、実際に衣類を取り外すのに圧迫感を感じない「 ゆったり間隔 」を再現。
スーツやコートなど、厚手衣類の「 アウター部門 」
アウター① / 幅60cmに15着(間隔:約4cm)
アウター② / 幅120cmに30着(間隔:約4cm)
ニットや衣装ケースに入っていた衣類 部門
ニット類 / 幅120cmに63着(間隔:約2~3cm)
シャツなどの薄手 部門
シャツなどの薄手類 → 幅120cmに95着(間隔:約2cm)
3帖のウォークインクローゼットで「 ゆったり収納 」の内訳
スーツやコートなど、厚手でちゃんとしたハンガーに掛かっていた服 /60着 → 4分の2(幅約240cm)
ニットなど、衣装ケースに畳んで入っていた服 / 63着 → 4分の1(幅約120cm)
シャツなど、普通のハンガーに掛かっていた服 / 95着 → 4分の1(幅約120cm)
合計218着
今回は、アウターが約半分ををしめる3帖のウォークインクローゼットにて、「 ゆったり 」と感じる感覚で収納できる枚数 は、 合計 218着 という結果になりました。
と、そんな検証のさなか・・・
「やってるね~」と言いながら、エーセンス建築設計の 加藤社長 登場。
クローゼットに下がる衣類をみながら「沖縄のアメ村の古着屋とかいいよね~」と。
急に古着屋感になりました(笑)。
「 こんなものまで試してみました 」シリーズ
衣類によっては着丈が変わるので、コート類程着丈のないニットやシャツを収納する場合をシュミレーションしてみました。
上記のような丈の長くないシャツ系の場合、下段にかなり余裕があります。
ぱっと見ても2段で収納ができそうです。
図って見た所、床より80~90cmの高さに2段目のパイプを設置すると良さそうです。
衣類種別や収納の高さに不安がある場合は、実際にお持ちの服を測ってみると良いですね。
もしくは、2段目を子供服にしても◎。
高さに余裕があることで、スーツケースも置けますし・・・。
物思いにふけることもできちゃいます。
枕棚の上スペースにも余裕があるので、かさ張るものを収納するのにもおすすめです。
ちなみに、藍舎モデルハウスウォークインクローゼットの枕棚から天井までの高さは60cm。
奥行は40cm。
一般的な横に広い衣装ケースの奥行が約40cm。
カラーボックス等に追加でセットして使用するキューブボックスは約27cm~30cm。
子どもに人気があるけれど、意外と収納に困る人生ゲームやドンジャラなどのボードゲームが45cm~60cm。
アイテムを追加して上手に収納を整える事も、置き場に困るアイテムも、取り出しやすい高さなので危なげなく収納することができます。
最後にこんなことろも計測しました。
ハンガーパイプから枕棚の下までの隙間 / 約6cm
これだけ高さが空いていれば、ハンガーを掛けるの外すのも苦になりません。
そして最も重要な枕棚+ステンレスパイプの耐荷重はなんと「100kg」!
しっかりたっぷり衣類をかけても安心の耐荷重ですね。
そしておまけでこっそり。
空いたスペースで誰かさんのヒョウ柄を試着。
そんなこともできちゃうくらい、快適で楽ちんな広さでした(笑)。
検証結果
一番驚いたのは、大型車1台に積載した衣類では足りず、複数台の車にわけて搬入した衣類をもって、ようやくパンパンにすることができた3帖のウォークインクローゼットでの優れた収納力です。
しかし今回持ち込めた全310着の洋服を掛けてしまうと、とても窮屈になり無理がありました。
・Yシャツなど、持っている服をハンガーに掛けて収納したい人
・ニットやサテンなど、伸びや痛みなどが気になるデリケートな衣類を沢山持っている人
・洋服の管理にとても気をつけている人
上記いづれかに該当する方は、お店で管理されているような最も良い状態の「 ゆったり収納 」をおすすめします。
上段パイプのみで窮屈だとかんじる場合は、パイプを上下2段に設置するのも良いですね。
それにしても今回の検証で、ちはら台藍舎モデルハウスの収納力により自信を持つことができました。
びっくりするくらい、本当にたくさん入ります。
もちろんその方の好みやご家族の人数によってお家で管理する服の量は異なりますが、3帖でこんなにも収納ができると実感すると、より具体的な提案ができそうです。
ご家族の人数や生活スタイルにより、正解を探すのが非常に難しい「 クローゼットの大きさ問題 」。
皆様の解決の手がかりになる検証ができたかな?と思いますが、いかがでしたでしょうか?
以上、検証担当の池田&河野でした。