こんにちは、2週続けての登場!
設計部の栗原です。
今回、タイトル「住宅ローン」について。
マイホームをご計画のお客様や皆様からのご質問より『ペアローン』『連帯債務』『連帯保証』の三つについて、今回お話をさせて頂きます。
「ペアローン」は、ご夫婦それぞれが別の住宅ローンを組むものです。
つまり、ご主人様も奥様も。
それぞれ本人が債務者になります。
「ペアローン」の場合、奥様はご主人様の借り入れに対し、またご主人様は奥様の借り入れに対して、お互いが連帯保証人になることが求められ、本人が返済できない場合には返済の責任を負います。
どちらか一方の名義一本で借り入れする「連帯債務」や「連帯保証」の場合と違い、住宅ローンは二本になります。そのため住宅ローンの事務手数料や契約の印紙代はそれぞれにかかります。
・それぞれがお借入れ及び債務者なので、団体信用生命保険にご主人様、奥様ともに加入ができる
・お借入れできる住宅ローンの金額が大きくなる
・それぞれに住宅ローン控除が受けられる
金融機関での取り扱いになりますので、お客様のメインバンクで安心してご利用ができますね。
メリットばかりでは、安心してお客様におすすめする事ができません。
メリット・デメリットをお話させて頂き、ご参考にして頂ければと思います。
・それぞれのお借入れなので、契約手続きや手数料費用が二倍かかります
・ご夫婦二人とも住宅ローン審査を通る必要があります
・住宅ローンを借りすぎてしまうケースにも注意が必要です
・持ち分の設定によっては贈与税がかかる可能性があります
・住宅ローンの借り換えができなくなる可能性が強く、もしできたとしても少し手続きに手間がかかります
※お借入れする際に、事前にご確認して頂くことをおすすめします
一つの債務に対して、ご主人様も奥様もそれぞれが全額の債務を負うのが連帯債務です。
たとえば、ご主人様が主たる債務者で3,000万円の借り入れをしたのなら、連帯債務者の妻も3,000万円の返済義務を負い、共に返済することになります。
奥様もご主人様と同じ責任を負っているため、金融機関からはご主人様に対する事と同様に返済を求められます。
連帯債務の形で申し込みができる代表的な住宅ローンは【フラット35】です。
一部の民間の住宅ローンでも連帯債務の取り扱いはありますが、数は多くありません。
ここでペアローンとの違いと、メリットについてお話をさせて頂きます。
・ペアローン同様、ご夫婦ともに住宅ローン控除が適用となります
・ペアローンと違いご夫婦共有名義にして一本の住宅ローンを二人で返済するので、契約手続きや手数料費用が一本で済みます
・上記同様一本の住宅ローンのため、それぞれが住宅ローン審査を通る必要はありません
ここで、団体信用生命保険は名義人しか加入できないのでは?
というご質問があるかと思います。
しかし!金融機関でデュエット(夫婦連生団信)というそれぞれが団体信用生命保険に加入できる制度があります。
そのため一つ昔まであった連帯債務は団体信用生命保険がどちらかにしか加入できないデメリットの部分は解消されています。
そこでそれぞれが加入できるメリットにプラスして、団体信用生命保険加入済で夫婦どちらかが万が一不幸に合われた場合、ローンが弁済されるます。
その為ペアローンとは違い有利になります。
・民間金融機関では、取り扱っている金融機関が極めて少ない
・フラット35は固定金利しか扱っていないため、変動金利の選択肢がありません。またデュエットを利用しても特約料はそれなりにかかります
住宅ローンを契約するのはご主人様一人(主債務者)であり、奥様は連帯保証人の扱いになります。
連帯債務が夫婦二人の住宅ローンであるのに対して、連帯保証はあくまでもご主人様一人の住宅ローンです。
民間の金融機関では、多くが連帯保証のみの取り扱いになっていますので注意が必要です。
・奥様を借入人にせずとも奥様の年収を合算することで借入額を増やせます。
・ご主人様が不幸に合われた際は団体信用生命保険が適用されるため、奥様がローンを返済する必要はありません
・ご主人様が債務者で奥様が連帯保証人の場合、奥様はご主人様が返済できなった際に、ご主人様に返済能力があるか否かにかかわらず、代わりに返済する責任を負います。
・奥様は債務者ではないため団体信用生命保険が適用されず、ペアローンや連帯債務と違い住宅ローン控除も受けられない。
・奥様が不幸に合われた際は団体信用生命保険がないため、奥様の収入で払っていた返済も、ご主人様一人で払い続ける必要が生じます。
ご主人様の収入が高かったり、借入額が少なかったりすればいいのですが、ご夫婦の年収を合算して連帯保証で借り入れる場合はリスクが高いと思われます。
万一連帯保証で借りる際、奥様は生命保険に別途入るなどしたほうが安心ですね。
皆様いかがでしたでしょうか。
お借入れする金融機関や状況に応じて、ペアローンがいいのか、連帯債務がいいのか、それとも連帯保証がいいのかと様々です。
一概には、これにした方が良いとは断定できないのが現状です。
お客様一人一人の環境や状況に応じて、お話をさせて頂き、そこで最適なご提案ができればと思います。
一度、お話を伺えますとと幸いです。
スタジオでお茶でも飲みながら、楽しくお打ち合わせができればと思います。
ご来場お待ちしております。
栗原 瑠美
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