9月8日21時、羽田空港。
こんにちは、加藤です。
今回初投稿なので、軽く自己紹介を。
加藤行人
藍舎のオーナー。ついスタッフへ言ってしまう言葉は「大事なのは主体的であること」。
大の映画好き。
突然だがこれから良質な材木を追い求めて旅に出る。
目的地は、カナダの西部に位置する”ブリティッシュコロンビア州”の”バンクーバー”。
カナダは世界最大の森林認証面積※を誇り、うち59%の森林資源がブリティッシュコロンビア州ともう一つの州に生育している。
特に着目すべきは天然資材の豊富な地域の一つでありながら、森林保護の規定は世界でも特に厳しいこと。良質な材木探しにうってつけだ。
※森林認証面積・・・森林が適切に管理されていることを、独立した第三者機関が評価・認証する制度
数時間のフライトを終えたが、気持ちの高まりからか疲労感はない。
ここから休む間もなくバンクーバーから125㎞北にある都市ウィスラーを目指し、バスで2時間半の移動。
木も山も街も家も、見える風景全てが日本と違う。まるで映画のワンシーン。
職業病なのか一軒一軒の家をくまなく見てしまう。
あっという間にウィスラーへ到着。
現地時間は19時をまわっていたため、本格的な行動開始は明日からとする。
今回最大の目的。
木材業界の最新情報収集・新規企業開拓・多数の企業との直接商談が可能で、25ヶ国からバイヤーと建築家が総勢約700名が集結する。
近年、材木価格が高騰している。
これはアメリカでの住宅バブル再燃、大規模な山火事、中国・インド・アラブ系からの買い付けが理由だ。
それでなくとも工務店が使う輸入材料のほとんどは大手建材商社等の経由で、価格が現地価格より2~3倍に膨れ上がっている。
だがここでは実際に材料の品質を目で見て確かめられるし、コスト削減に繋がる可能性も高い。
現地取引の醍醐味だ。
ウェスタンレッドシダー※とイエローシダー※を重点的に見て、厳選に厳選を重ねた結果、ようやく良質なものに巡り合えた。
※ウェスタンレッドシダー・・・耐久性に優れ、木目が均一美しく、保温と断熱性もあるなど、非常に万能でさまざまな建築に応用できる汎用性の高い木材
※イエローシダー・・・耐腐朽性に優れシロアリに対しても抵抗力があり、日本ではヒノキの代用としても使用される
これを使った家で過ごすお客様の笑顔はもちろんだが、設計士の喜ぶ顔も浮かぶ。
「Hey, カトーサン」
振り返るとそこには、以前何度か取引でお世話になったオーウェンさんの姿が。
日本出身で、日本語が上手な彼はアメリカで材木屋を経営している。
今回僕と同じく材木を探しに来たらしい。
そんな彼の自宅は築100年だが先日、8000万で売れたのだそう。
日本では築20年ぐらいで住宅価値はほぼ0だというのに。なぜか。
そもそもアメリカでは暮らしのフェーズで住み替えることが多い。
売買検討価格は建築費を元にするので、物価が上がれば中古住宅でも価格は新築より上がることになる。
住宅購入後も住宅価格が下がらないようにと住居者は自宅のグレードアップをする。
つまり古い家ほど手が加えられているため、価格は上がるという仕組みだ。
8,000万、いいな・・・。
束の間の3日間。
良質な材料を探し出し、友人との再会もでき、内容の濃い旅となった。
今回直接輸入する材料は、自社採用はもちろんOBさん向けDIYキット、全国展開の藍舎VCに参加してくれている仲間達とシェアできたらと思っているので、乞うご期待。
これからも世界の良質を追い求める旅は続く。
この良質がお客様の『いい時間』へ繋がるように。
kato
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