ここ数年、雑誌などで北欧インテリアの特集をよく見かけるようになりました。
色とりどりのクッションや可愛らしい柄の壁紙、木の素材を大切にした家具など。
観ているだけでわくわくしますね。
でも、なんで北欧照明はこんなにおしゃれなのでしょう。
実はそれ、気候に関係しているんです。
北欧ヨーロッパではオーロラが見えるくらいですから、氷点下なんて当たり前。
千葉で育った私には考えられませんが(笑)
そんな寒く厳しい環境だからこそ、お部屋の中で快適に暮らす工夫がたくさん生まれたのです。
そこで今回は、そんな北欧を生まれた“照明を素敵に使うテクニック”をご紹介したいと思います。
蛍光灯やLEDを多用する日本。夜でも明るい光の中で暮らすのが当たり前になっています。
都内へ行った帰りのバスの中。ビルやマンションから漏れる明かい光が目に入りますよね。
実は、その景色から“日本人が持つ明かりへの考え方”が見て取れます。
戦後、貧しかった日本では『1部屋に1灯。明るい照明を置こう』という節電の考え方が普及しました。その結果、明るい蛍光灯がたくさん生産されたという背景があります。そして復興を遂げた今では、どの部屋にも明るい蛍光灯が置かれ、夜を明るく照らすほど光が漏れる要因になっております。
では、北欧はどうでしょう。
北欧の照明の考え方の中に『夜は暗くて当たり前。必要な所に必要な明かりがあればいい』という考え方があります。
・家族が集まるリビングにはやわらかい明かりを
・食事をするダイニングは料理がおいしく見える明かりを
・本を読む時は、手元を照らす明かりを
照明は単なる“明るさ”ではなく、実は“暮らし方”を象徴するモノなんですね・・・。
ですから、家中を明るく照らさらなくもいいのです。
逆にあえて暗いところを作ってあげる事で“光”と“影”のリズムが生まれて、
空間がちょっとおしゃれに見えたりもします。
たとえばこんな感じ。
家族で料理を囲むダイニングには、おしゃれな北欧デザイナーのペンダントライトを。
料理をするキッチンはダウンライトで明るさを出して、手元はスポットライトで明るく照らしています。
ちょっとおしゃれに見えませんか??
お料理ベタな私の料理も、美味しく見える気がします(笑)
北欧の明かりの作り方は、どこでどんな暮らしをするのかをまず考えます。
必要な所に必要な照明を使う事で作られる灯りのリズムが、素敵な空間づくりに繋がります。
“照明”と一言で言っても、色んなタイプがありますよね。
いろんな照明を上手に組み合わせてあげる事で、スッキリした空間になるんです。
ここでは実例から、照明の組み合わせ方を紹介します。
家族が食卓を囲むダイニングテーブルには、ペンダントライトがおすすめです。
食卓から60㎝の高さに調節してあげると、食卓が調度良い明るさになってお料理が美味しく見えるんです。
ゆっくり食事を楽しめる様に、程よい明るさの照明を選びましょう。
作業や鮮度を見分けるキッチンは、ダウンライトで明るさを確保することも忘れずに。
家族がくつろぐリビングは、低い所に照明を配置する事で落ち着いた空間に仕上がります。
スタンドライトの高さにリズムをつけて、壁面に映る光を演出するとぐっとおしゃれに。
しっとり大人な空間を演出するには、あえて明るさを抑えます。
キャンドルの明かりを楽しむパーティーなども素敵ですね。
パチパチと炎が揺らぐ薪ストーブも明かりの一つ。
あえて照明を落とすことで、薪ストーブの火の揺らぎを感じる落ち着いた空間になります。
照明は単に“明るさを確保する道具”ではありません。
考えるべきことは、“どんな暮らしがしたいのか”です。
その上で、必要なところにだけ明かりをつかう。
そうやってメリハリをつけることこそが、
北欧風照明テクニックの第一歩。
・リビングでは家族でゆったりくつろぎたいな
・子供を寝かせたら、このお気に入りの椅子で本を読みたい
・仕事終わりに星空を眺めながら、ビールを飲みたい
などの要望があれば、
ゆったりくつろぎたいから、低い照明を使って落ち着いた空間にしよう。
ここで本を読みたいから、おしゃれなスタンドライトを置こう。
おしゃれなバーみたいにダウンライトで手元を照らしてもいいかも。
と、どんどん照明イメージが広がっていくはずです。
是非そうやって明かり選びを楽しんでみてください。
写真のほとんどがモデルハウスでご覧になれますので、迷った時は相談に来てくださいね♪
お待ちしております!
石川 美波
営業部 / Business Department 昭和61年
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